5日静岡県牧之原市の川崎幼稚園で3歳女児が5時間もの間幼稚園バスの車内に取り残され死亡するという事故がおこりました。送迎バスを運転していたのは70代園長、同乗していたのは補助職員も70代女性でした。
1年前にも同じような送迎バスの園児の置き去り事故。
なぜこのような事故が繰り返されてしまうのでしょうか。事故の様子をまとめました。
増田立義園長はどんな人なのか
静岡県、送迎バス3歳児置き去り事故で送迎バスを運転していたのは、川崎幼稚園・増田立義園長でした。
昭和24年生まれということは、今年73歳です。世間せいえば“高齢”といわれる年齢。園の運営や子供の教育についてはベテランかもしれませんが、車の運転となると少し心配になってしまう年齢ですよね。
事故後の聞き取りで園長は「バスの中に取り残された人がいるか、確認したかどうかわらない」と語っています。バスの最終確認は園長の仕事ではないと思っていたようです。
「掃除は園長がやることではない」 との考えから、このご時世、園児が降車した後に車内の清掃とともに除菌などもする必要があるのにそれすらもしなかった…ということです。
大事な子どもたちを預かって、感性を育んでいく場所なのだからこそ「自らすすんでやること・協力し合うこと」を身をもって教えてほしかったです。
送迎バスに3歳児置き去りはなぜおこったのか
静岡県、川崎幼稚園でおこった送迎バス3歳女児置き去り死亡事故、絶対にあってはならないことなのに、なぜこのような送迎バスの車内に子どもが残されてしまう事故がおこってしまったのでしょうか。
この日は、いつも運転手をしている人物が休みということで急遽、園長が送迎バスの運転をしていたということです。運転手の園長とともに、補助職員の70代の女性も一緒に乗車していたそうです。
二人体制で乗車していたということですが、両者とも70代というところが気になるところです。千奈ちゃんは、運転席側の真ん中に座っていたとみられています。千奈ちゃんより小さな2歳児も乗っていたということで、千奈ちゃんを見落としてしまうことは難しいかな…とはおもうのですがなぜ、気が付かなかったのでしょう。
送迎バス乗車時は、職員がノートの名簿に園児の出欠をチェックしていたということです。
このチェックは運転手の園長がしていたのか、補助職員がしていたのかは発表されていません。
しかし、幼稚園について園児が降りる際には個別にチェックはおこなっていないということでした。運転手、または補助職員がが2歳児には声をかけ園の門を開けに行く…という流れだったそうです。
安全管理のチェック項目をみても、運転手の他にもう一名補助職員をつけるという事項しかおこなってなかったということです。
送迎バス車内には6人しか乗っていなかった、ということで降車のチェックは前方からのチェックで十分だという意識だったのでしょうか。
園内にいれば3歳児でも小さな子たちのお世話ができたりして、お兄ちゃん・お姉ちゃんで、「大丈夫」とという認識があったのかもしれませんが、全員に声掛けをしてほしいですね。
気温30度超え千奈ちゃん発見時の様子は
千奈ちゃんは幼稚園に到着してから、5時間もの間送迎バス車内に置き去りにされていたということです。
この日の牧之原市の気温は30度を超えており、車内は50度を超えていたと予想されます。千奈ちゃんに外傷はなく意識不明の状態で、床に仰向けになっている姿で発見されました。
千奈ちゃんに至っては、どんな性格なのかなどは報道されていませんが、発見されたときは座っていた座席の横の通路で仰向けで倒れていた…ということで、助けを求めることができずにいたのかもしれないと思うと、とても胸が締め付けられる思いですし、もし窓やドアを叩いて外を歩いている人に気づいてもらうなどの行動ができたならば、最悪の事態は防げたのかと思うと残念でなりません。
「心よりお詫び」幼稚園が謝罪
送迎バス3歳置き去り事故から2日後の7日、川崎幼稚園側が記者会見を開きました。
会見の冒頭、増田立義園長が
「亡くなった園児、および、ご遺族に、心からお詫び申し上げます」と謝罪した。その上で、「このような悲しい事故が起こってしまい、我々の安全管理が、きちんとできていなかったことを、きちんと認めて、まずは原因究明に努めてまいりたい」
と述べました。
- 園児をバスから降ろしたときの確認・点検不足
- 千奈ちゃんがシステム上「登園」した事になっているのに、クラスの担任と副担任は、千奈ちゃんがいないことに気付いていたものの、女性職員にも保護者にも問い合わせをしていなかったこと
- バスが到着した時の名簿のチェック、運転手による車内確認やダブルチェックが行われていなかったこと
と、会見の中で、幼稚園側は、事件が起きた背景について「いくつかの事情が合わさった」とも明らかにしました。
教室で朝の出席で園児の確認はしないのでしょうか? そうすれば、全ての登園方法の園児の安全確認が出来、たとえバスに置いてきてしまったとしても、命を奪ってしまうことはないはすです。
そして万が一、徒歩通園中に事故や事件に巻き込まれた場合にも、朝一の出席確認をしていれば、捜査の初動が遅れるということも防げるのではないでしょうか。
朝の出席確認は園児の様子を感じとる大切な時間だと思います。園児と先生とのコミュニケーションを取るのに最適ではないでしょうか。
増田園長は「本当に、あんなに暑い中、苦しい思いをさせて、申し訳なかった」と述べていましたが、記者の質問に苛立ったように返答する姿も見られ本当に反省しているのか疑ってしまう場面もみられました。
この事故をきっかけにずさんな管理体制が改善されることを願います。
増田立義理事長が川崎幼稚園を辞任
9月5日に、園長の増田理事長が辞任していたことが分かりました。
辞任することによって、この事件の責任から逃げたとしか思えないです。 辞めたところでちなちゃんは帰ってこないし、せめて辞めるのではなく再発防止を死ぬ気で実行することが誠意ある行動ではないのでしょうか。
あの会見をするような人にそんな事期待はできませんが、、、
事件以降、川崎幼稚園は警察の捜査や静岡県などの特別監査を受けていて、臨時休業が続き再開のめども立っていないということ。園の廃止も検討している状況ですが、代理人弁護士は今後のかじ取り役について現在、選任中としています。
自分のおこしたことの重大さを分かっているのでしょうか?
今後の幼稚園のあり方について「閉園になるかもしれないね」と笑う増田理事長の顔に震えたのは私だけではないと思います。
送迎バス3歳児置き去り事故の概要
5日午後、静岡県牧之原市の幼稚園の送迎バスで女の子が倒れているのが見つかり、病院で死亡しました。朝、バスから降ろされず取り残されたと見られています。
警察や消防によりますと5日午後2時10分頃、牧之原市静波にある川崎幼稚園で送迎バスの運転手が帰りの出発の準備をしていたところ、バスの車内で園児が倒れているのを見つけました。
倒れていたのは3歳の女の子で救急車で病院に運ばれましたが、約1時間後に死亡が確認されました。熱中症と見られています。
幼稚園の70代の男性園長によりますと午前8時50分にバスが到着したあと、女の子はバスの中に取り残されたと見られるということです。
バスは園長が運転手をつとめ、70代の派遣職員の女性が助手席にいました。
- 5日朝千奈ちゃん 送迎バスに乗る
- 午前8時50頃 幼稚園到着
- 午後2時10分頃 送迎バス車内で千奈ちゃん発見される
- 千奈ちゃん、5時間もの間車内に置き去りにされていた
すべてが確認不足が起こした事故だと思います。
送迎バスを運転していた増田立義園長は70代ということです。70代といえば免許返納を考慮する年代。個人差もとても大きいと思いますが、お仕事でなく日常生活でもうっかりや全体把握が難しくなる年代のようにも思います。
園長先生でルーティンのお仕事は十二分にできていた方でも、急な役割で運転の役割はできたが、送迎者としての役割はできていなかったということだったのでしょうか。やってもらいたい仕事、本人がやれると思う仕事、本当にできる仕事の見極めをすることが大事だと思います。これは高齢者に限らず自分にもあてはまることだと思います。
コメント